FAQ
研究について
クラスターランダム化比較試験というのはどういう試験ですか?
比較対照試験の一つの方法です。地域や施設をひとつの単位(クラスター)としてランダム化した研究です。通常よく目にするランダム化比較試験は、患者1人を単位としてランダム化しています。保健分野やガイドラインを使用したランダム化比較検討試験のような場合、クラスターランダム化比較試験が適しています。
研究参加について
これまで総合周産期母子医療センターネットワークデータベースに登録していなかった施設は研究には参加できないのでしょうか?
過去3年分の自施設のデータを入力していただければ参加可能です。具体的な入力方法は支援室までお問い合わせください。
非介入群になった場合はデータの提供だけになるのでしょうか?
可能であれば、2年後に介入群と同様のワークショップを行います。
研究に参加しないと診療プロファイルは作成してもらえないのでしょうか?
研究に参加されない施設の診療プロファイルを作成する予定はありません。
介入について
研究の途中で施設担当者の異動があった場合はどうしたらよいでしょうか?
新たな施設リーダーを選定して引き継ぎをしていただきます。介入担当者や支援班が引き継ぎをサポートさせていただきます。
ガイドラインについて
使用するガイドラインが公開になってしまうと、この介入の効果が薄れてしまうのではないでしょうか?
診療ガイドラインが公開されて周産期医療の質の向上に繋がることはこの研究としても歓迎です。しかしながら、ガイドラインが単に公開されるだけでは、実際の臨床現場には活用されず、浸透しないのが現状です。ガイドラインに準じた診療を阻む施設の事情があったり、他の診療分野にマイナスの影響を与えてしまう場合もあり、ガイドラインだけでは十分な医療の質の向上は得られません。今回の介入研究では、現地に赴いて、データのフィードバックとガイドラインの講義を行い、自施設の改善行動計画を立案・実行します。そして、この介入の効果を検討します。したがって、ガイドラインの公開の影響はありません。
研究参加中のことについて
他の臨床研究を並行して行ってもよいでしょうか?
研究の介入で使用する5つの診療分野(新生児蘇生、呼吸管理、動脈管開存症管理、感染管理、栄養管理)に関しての臨床試験はできません。
研究途中で研究とは別に施設のマニュアルの変更をしてもよいでしょうか?
施設の現状や新たな知見に応じた診療内容の変更は可能です。
不得意診療分野以外の分野についても講義をしてもらいたいのですがよいでしょうか?
介入の一貫としては講義はできませんが、自施設で個別に講師を招いて講義を行うことは可能です。
患者データ登録について
参加施設が施設の事情でドロップアウトになった場合、登録患者のデータはどうしたらよいですか?
ドロップアウトした事情にもよりますが、研究結果の検討に使われますので、そのまま保持していただければと存じます。
患者さんが発達フォローでドロップアウトしてしまった場合はデータはどうなりますか?
たとえ発達フォローのデータが不完全であっても他のデータは研究結果の検討に使われます。
データ登録は総合周産期母子医療センターネットワークデータベースと本研究のデータベースに2回、登録するのでしょうか?
まずは本研究のデータベースに登録をしていただき、データセンターでデータクリーニングを行い、重複するデータを総合周産期母子医療センターネットワークデータベースに移動させます。したがって、登録の二度手間にはなりません。
一般の方へ
患者として登録しましたが、どんなデータを登録するのですか?
母体情報(母体年齢や出産歴、分娩方法、合併症など)とお子さんの入院中の情報(在胎週数、出生時計測、合併症の有無、さまざまな処置の有無など)、3歳時の成長発達評価を登録させていただきます。